就活時の自己分析のやり方と必要項目・長所/短所の見つけ方

就活における自己分析の必要性と目的

「自己分析」という言葉は、就活を始めるとすぐ耳にするかと思います。しかし、その本当の必要性と目的を知る就活生は、ほんの一握りなのではないでしょうか。結果、多くの就活生は本来の意味での自己分析ができず、自分自身の本来の長所を企業に伝えられず、自らの感性と会社の雰囲気のマッチングに失敗しています。

そもそも就活というのは、あなた自身の思考や感性、能力といった魅力・長所を伝え、企業が欲している人材とマッチするかを相互確認していくことです。マッチングに成功すれば、晴れてあなたはその企業の社員となります。

しかし、企業があなたを判断するために与えてくれる時間は、会話ではほんの30分程度です。両親や友人のように、何度もあなたと多く時間を過ごすことはできません。その30分程度で、あなたは他の就活生より、その企業にとって魅力的であることを伝え、マッチングに誤りのないよう、あなた自身の思考や感性も伝えていかなくてはいけません。

そのためには、あなたは、まず何よりも「論理的に話を展開させること」が必要です。あなたの経験や、あなたを取り巻く環境・人・モノを通して、あなた自身が志望する企業の未来に貢献できるという証明をしていくのです。つまり、「自己分析」の必要性と目的というのは、「より短い時間であなたの長所を最大限に伝えるための準備をする」ということなのです。

ちなみに、「自分自身のことは一番自分がわかっているので、準備せずとも長所を伝えることは簡単である」という人が就活生の中には多く見受けられますが、それは絶対に間違っています。あなたは通常あなたの視点でしか、あなたをとらえられていません。

例えば、あなたは自分の後ろ姿を見ることができますか?写真をとってもらうなり、合わせ鏡の前に立つなりしない限り、あなたは自分の後ろ姿を見ることはできません。同じように地面から見たあなた、横から見たあなた、真上から見たあなたというのは、普段は想像できない姿でしょう。でも、自分以外の人の視点からは、簡単にわかる姿でもあります。

このように、人は自分がとらえている真正面以外にも長所や短所があり、それは多面体のように複数存在しています。自己分析は、こういった自分のあらゆる面を、すべて強みとできるよう、一つずつ認識し、とらえていく作業でもあります。

就活の自己分析のやり方

就活の自己分析のやり方は、先述した通り、自己分析とは自分自身を多面体としてとらえることです。様々な面を引き出し、自ら理解すればするほど、あなたの可能性は広がっていくでしょう。そのためには、自己分析は必ず2種類の視点から実践すべきです。

まず1つ目の視点は「直線的な時間軸から、あなた自身をとらえるということ」です。これは、演繹法的に、あなたを説明することに役立てることができるでしょう。

例えば、過去に「野球部のキャプテンでみんなをまとめた」ということが、「会社という組織のリーダーとして、社員をまとめられる」という未来を想起させます。それが成功体験であれば、成功を生み出すことの証明になるでしょうし、苦難を工夫で乗り越えたのであれば、今後起こるかもしれないネガティブな出来事も、工夫で乗り越えていくことができると企業側に思わせるでしょう。

具体的に「直線的な時間軸から、あなた自身をとらえるということ」は、後述する「自分史」を作るという方法でよく紹介されています。このやり方は、単純に、自分自身の年表を作っていくことです。その中で、起こった印象深い出来事(イベント)や影響を受けていたことを思い出しながら書き綴っていきます。それに加え、自分のモチベーションの波を図にして加えていくと、自然と今までの人生で語るべきポイントが浮かび上がってきます。詳しい方法は後述します。

次に2つ目の視点は、「あなたを取り巻く環境・人・モノから、中心にいるあなたをとらえるということ」です。これは、あなたを取り巻く環境・人・モノを観察事項として、帰納法的にあなたという人を伝えることに役立てることができるでしょう。

例えば、あなたが「野球」が好きで「少年野球の副コーチ」をしていて、それにかかわる「保護者」や「年配のコーチ」、「地元住民」等様々な人々とつながりを持ち、「少年野球を運営している」となると、あなたは「企業での幅広い年代とチームプレイをすること」において、同年代と比べ、全く遜色ない人材だと、企業を安心させることができるかもしれません。

具体的に「あなたを取り巻く環境・人・モノから中心にいるあなたをとらえるということ」はあなた自身を中心に置いた「マインドマップ」という方法でよく紹介されています。まず、何も書かれていない紙の中心にあなた自身を置き、そこから太い枝を数本描き、大きくカテゴリ分けをします。さらにその枝から、また先の枝を増やしカテゴリ分けをしていきます。

最初は直感的でいいので、自分自身につながるキーワードやフレーズを書いていきます。それは人・出来事でも構いません。いろいろなつながりができたマインドマップを描き終えたら、全体の情報を俯瞰します。すると、自分自身がどういった環境・人・モノにより支えられているのか、何に影響を受けているのか、自分の長所・短所は何かを理解することができるはずです。それらのフレーズやキーワードがあなたの人生を形作るものなのです。

就活時の自己分析に最低限必要な分析項目

先述した「自分史」「マインドマップ」で自分自身の大枠が見えてきたら、今度はより就職活動で利用する形に落とし込んでいく必要があります。それは、それぞれの項目ごとに文章を起こすという作業です。項目の種類はできるだけ多いほうがいいと考えますが、ここでは、できるだけ最低限必要な分析項目(文章)を紹介します。まず、自己分析に最低限必要な分析項目は、以下の3つです。

①あなたが最も頑張ったこと

この項目は、面接でも最も聞かれる質問につながり、1つに限らず、いくつもストーリーを用意しておいたほうが無難です。「自分史」や「マインドマップ」から、自分が頑張ったと思われる経験をいくつかピックアップし、ストーリーにしてみてください。

ここで一番重要なことは、何を苦労したのか、その苦労をどう乗り越えたのか、より具体的に表現することです。メトリックが明確であれば、その数値を入れればより説得力があがります。

よくありがちな文章で、「頑張った」という言葉が最後の締めに入っていることがありますが、頑張ったことは選んでいる時点で十分に伝わるので、苦労を通じてあなたがとった行動や考えから、あなた自身がどういう人間か伝えられるような文章にし、主観的な述語の使用は控えましょう。

②あなたが挫折したこと

自分自身が挫折した経験を書くということは、正直辛いことかもしれません。しかし、ここで重要なことは、その挫折から「何を学び」「何を得た」のかということです。

また、その時の「支え」や自分自身の「変化」を加えていくと、挫折したことは決してネガティブなことだけではなく、自分自身の成長に気づき、相手にもそれを「長所」として伝えられるかもしれません。

③あなたが一番喜びを感じたこと(達成感を感じたこと)

ここで明文化したいことは、あなたの「価値観」です。あなたが何かアクションを起こすときに、何を「目的」と設定するのか、自分自身で理解するために文章にします。

あなたの価値観と一致するキャリアビジョンを有す企業こそ、最もあなたとマッチングができている企業といえます。また、企業に対しても、共感を促すことができます。

自己分析時の「長所」「短所」の見つけ方

最低限3つの自己分析項目を文章化した後、今度は具体的に「長所」「短所」を見つけていきます。ここで最初に理解しておいていただきたいことは、「長所」と「短所」は紙一重ということです。

例えば、あなたが一番頑張ったことの中で、苦難を乗り越える際、「どの立場の人の意見もすべて取り入れた」という場合、コーディネーターとしては素晴らしい長所かもしれませんが、リーダーとしては頼りなく、短所だと受け止められてしまう場合もあります。なので、常にこの2つはセットとして考え、必ず、「短所」に対する「対処法」を用意しておく必要があります。

具体的には、まず、自己分析項目ごとの文章を見て、「長所」といえる部分にラインマーカーを引いてみましょう。ポイントとしては、あなたのターニングポイントとなっているキーワードを探してください。ほかにも、結論をまとめている文章につながる内容が、あなたの「長所」といえると思います。

次に、「長所」を「短所」として言い換えてみましょう。多少強引でも構いません。自分では気づかないあなた自身の別の側面を想像するのです。そして、その「短所」を乗り越える工夫や努力が何かを考えてみてください。

これは、今はまだできていないことでも構いません。例えば、先述の「どの立場の人の意見もすべて取り入れた」という主張について、リーダーとしての頼りなさを「短所」とするのであれば、「交渉の際は、先に目的と自分の思いを告げてから、相手の意見を聞く」という風に対処法を用意しておくと、企業から見た際に、自分自身を深く理解しているだけでなく、「短所」に対してもとてもポジティブな印象を持つことができます。

就活生におすすめの自己分析本3つ

ここでいくつか、自己分析にお勧めの本を紹介します。

①「ロジカル面接術 2018年基本編」

下川美奈 津田久資 (著)  (2016) ワック

会社への貢献ができるという自己アピールをするために欠かせない「論理的思考力」について説明し、自己分析の必要性をまとめています。著者の2人は、マーケティングの専門家と現役の報道記者であり、より説得力と応用力のある面接術をこの本から読み取ることができます。

②「絶対内定2018―――自己分析とキャリアデザインの描き方」

杉村太郎 熊谷智宏(著)(2016) ダイヤモンド社

実際文章を書くということは、普段していないとなかなか難しいものです。この本の最大の長所は、後半のワークシートがかなり豊富で充実しているため、いきなり自分で文章に組み立てていくことに自信がない場合、こなす感覚で読み進めていくと、いつの間にかかけるようになります。また、ほかのシリーズも出ているので、併せておすすめします。

③「何をPRしたらいいかわからない人の 受かる!自己PR作成術」

坂本直文(著)(2011)日本実業出版社

自分自身の良さを「自分史」や「マインドマップ」からどうしても作り出せない人におすすめです。必ずしも集団の中でのリーダー経験があることが必須ではありませんが、いざ、大きい役割をこなしていないと自分で感じている人は、一度読んで、再度自分を見直してみると、「長所」を見つけ出すことができるでしょう。

自己分析に役立つ「自分史」の書き方

自己分析に役立つ「自分史」について、より詳しく書き方を紹介します。著者は、MicrosoftのExcelにて作成することを推奨しているため、その方法での書き方を紹介します。

①まず以下の通りそれぞれA列セルに文言を記載し、下地を作ります。
(1)A1セル 「年」(B1以降右側へ12マスごとに年を増やす)
(2)A2セル 「月」(B2以降右側へ月をいれていく)
(3)A3セル 「出来事(イベント)」(幅を広く作る)
(4)A4セル 「関わりのあった人」
(5)A5セル 「影響を受けた本(文化)」
(6)A6セル 「ポジティブコメント」
(7)A7セル 「ネガティブコメント」

②下地ができたら、最初は自由に3行目の「出来事(イベント)」を書き込んでいきます。(例:中学入学、部活に入らずの地域の少年野球クラブに加入)

③イベントに対して、6行目、7行目を入れます。(例:人見知りでチームメイトとなかなか仲良くできない、本格的なチームプレーの楽しさを知るようになる等)

④思い出せる範囲で、4行目、5行目も埋めていきます(例:監督、バッテリーを組んだ鈴木君、「イチローの哲学(本)」)

⑤すべて書き終わったら、印刷し、その紙に自分の気持ちの上下を赤ペンの1本線で書き込んでいきます。イメージとしては、心電図のような図です。ポジティブな感情ほど上部に線がいき、ネガティブな時ほど下部に線がいくようにしてください。これで完成です。

辛いとき、挫折している時ほど、おそらく赤い線は下降気味で、逆に達成した後、乗り越えた後は、赤い線は上昇しているでしょう。これこそ、自分が頑張ったときや、挫折したとき、喜びを感じた時になります。自分なりに、いろいろ加えていっても構いません。オリジナルの自分史を作ってみましょう。

自己分析ノートの作り方

今まで「自分史」や「マインドマップ」を紹介してきましたが、実際は文章に落とし込むまでが自己分析です。その文章も、チラシ裏の落書きのように書いてしまっては、後で見返すことができなくなってしまうため、文章に落とす際は、必ず自己分析ノートに起こすようにしましょう。

自己分析ノートは、それほどかしこまった作りにする必要はありません。ただ、見返してわかるようにしなくてはいけません。以下に参考の自己分析ノートを記載します。しかし、本人が見やすいこと、思い出しやすいことが一番なので、長所・短所を体系立てて見れるよう、必ずしもこれにこだわりすぎないようにしてください。より、自己分析がしやすいような形にしましょう。

1.ノート見開き左側(ここではフレーズを書いていく)

①書いている日付を左上に書く
②テーマを書く(例:一番頑張ったこと(少年野球チームの発足))
③目的をかく(例:少年野球チームを作って地域を盛り上げる)
④最初の問題を書く(例:なかなか人が集まらない、練習場所がない)
⑤最初の対応策を書く(例:中学の時にお世話になった監督に相談して、場所をつかせてもらうことにした、チラシを作成してチームメイトを募集した)
⑥最初の対応策の問題点を書く(例:子供が入りたくても親が許してくれない)
⑦さらなる対応策を書く(例:小学校の運動会で保護者向けのチラシを直接手渡しし、休み時間は説明会も実施した)
⑧結果を書く(例:公式戦に出場可能人数が集まった)
⑨学んだことを書く(例:直接思いを伝えることの大切さを学んだ)
⑩企業で生かせることを書く(例:一つの方法にとらわれず、柔軟に問題に対応し、真摯に顧客と向かいあうことができる)

2.ノートの見開き右側(ここでは文章にする)

1.の文章をつなげて書いてみる。

(例:
私が一番頑張ったことは地域を盛り上げるため少年野球チームを発足したことです。最初は人が集まらず、練習場所も確保できませんでした。そこで、中学時代お世話になった監督に相談したところ、中学生が使わない時間帯、グラウンドを貸してもらえることになり、人についてもチラシを作成することで、知名度をあげました。

しかしながら、加入に前向きな子供たちに反して、保護者が加入を認めてくれないことがありました。そこで、小学校で許可をいただき、運動会の日に保護者向けのチラシを直接配布して歩き、お昼休み時間は説明ブースも設けました。すると、次の月には、公式戦参加可能な人数が集まりました。

私はこのことから直接思いを伝えることの大切さを学びました。この経験を通して、御社に入社後も、一つの方法にとらわれず、柔軟に問題に対応し、真摯に顧客と向かいあうことができると考えています。)

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