OB訪問時の質問の注意点・質問内容例・避けるべき質問例

メールでOB訪問を依頼する際にあらかじめ質問したいことを書いておこう

OB訪問とは、就活生にとって「会社によって育てられた人を通して、その会社のビジョンに触れること、会社に対し自己アピールの機会」と言えます。一方で会社やOBもボランティアでそれを行うことは決してしません。

OB訪問に来る人間に対して、できるだけ今の就活生のトレンドをつかみ、より優秀な人間とのコネクションを作ったり、優秀な人間を会社に引き入れる投資をしているのです。あなたはそれを意識したうえで、「優秀な人間である」と認められ、チャンスを作っていく緻密さが必要です。

まず、メールでOB訪問を依頼する最初の内容によって、あなたに対してどれほどの投資を事前にするか会社は判断します。会社にとってはすでに「あなたの会社に興味があります。」と意思表示を受けているようなものですから、あなたに対してどれほどの投資をするか、それは質問内容によって変わってきます。

「OB訪問させてください」と依頼するだけでは、通り一遍の回答と、たまたま連絡をとりあったOBの体験談を聞くだけの時間に終わってしまいます。その場合、OBもさほど準備をしてきてはくれないでしょう。あなたがどういったことを聞きたいのか、ある程度明示しておけば、会社は最高の答えを用意しようと動くはずです。有能な会社であれば、依頼を受けたOBが答えられないのであれば、答えられる人間から、模範解答を探してくるでしょう。

しかし一方で、質問をあらかじめ記載する際、気を付けなくてはいけないポイントがあります。それは、あまり具体的に質問を書きすぎないことです。具体的にすればするほど、あなたは偶発的に巡り合うチャンスを逃してしまうかもしれません。

また、会社も具体的であれば「解答」を準備することが楽になり、自分たちのいいように作ってきてしまうかもしれません。人によっては、会社のことを知りもせずに、自分の要求を通そうとするように見られてしまうかもしれません。Win-Winの場にするためには、がっつりとは書かず、それでも興味があるということをアピールするにとどめたほうがいいです。

OB訪問で聞くと効果的な質問内容

OB訪問で聞くと効果的な質問は以下の通りです。それぞれ参考にしてください。

①仕事のやりがい

「仕事のやりがい」と聞くと、なかなか大雑把な言い方かもしれませんが、この確認は必ずすべきです。なぜなら「仕事のやりがい」=「仕事満足の尺度が何か」ということがわかるからです。その会社で働く人々が「仕事のやりがい」を「報酬」とみるのか「社会貢献」とみるのか、あなたが入社してからのビジネススタイルが想像できるはずです。

OB社員から「お客様の笑顔」と答えられたのなら、あなたはその「笑顔」で本当に1日の3分の1の時間費やすことに満足できるのか、「頑張りが必ず認められる」と答えられたのなら、あなたは人生のタスクの中でどれだけの優先順位で仕事を頑張るのか、考えてみてください。「仕事のやりがい」を聞くことで、その会社があなたに与えてくれることや、あなたが求められることを知ることができるでしょう。

②キャリアステップ

その会社でのキャリアステップというのは、一見すると個人的なことを聞いているように映るかもしれませんが、そうではありません。実は、会社によっては、社員を「ジェネラリスト」として育てるのか、「スペシャリスト」として育てるのか、大きく2つ考え方があります。

一般的には、前者は文系社員、後者は理系社員にあてはめられているようですが、実際のところは、文系社員も、一つの職種に長くつかせ、そのための資格支援をする会社もありますし、理系社員でも専門分野と隣接する別グループをローテーションすることで、総合力を身に着けさせようとする会社もあります。それらはすべて、会社のビジョンによって決まっていることなので、よほど高い専門力と即戦力を有していない限り、多くの社員はそれに沿って育成されています。

あなたはその会社に長くいればいるほど、その会社から育成という投資を受けることになります。その時、専門的スキルや思考が伸びていくことがいいのか、それとも全体的な経験や考えを身に着けたいのか、それをOBのキャリアステップを聞きながら、判断していくことができます。

③他社との違い

他社との違いを教えてくださいというと、若干失礼に聞こえるかもしれませんが、それは言い方によって「積極的に業界研究をしている」とも受け止められます。「他社との違い」はつまり「会社の強み」です。ただ、「会社の強みを教えてください」と質問すると、その会社の話しか出てきません。それでは、会社の自慢話を聞きに行くのと同じになってしまいます。

他社との違いと質問すると、それは必ず、その会社の「ライバル」がどの会社なのか、何を基準に争っていて、現状で何が優位なのかをはっきりさせることができます。OB訪問終了後、その業界の強みのシェアや将来性を調べることで、会社の成長をある程度予測することができるでしょう。

OB訪問での質問例(営業志望の場合に関しては必ず書くこと)

ここで、簡単に質問例をその効果的な順番も併せて載せておきます。

①現在の仕事の概要「あなたの従事している仕事の内容、携わっているプロジェクトについて、話せる範囲でお伺いしてもよろしいでしょうか」

②現在の仕事の1日のスケジュール「あなたの仕事の1日を、大体でいいので教えていただけますでしょうか。平均的な1日で構いません。毎日大きく異なるのであれば、直近で答えやすい日でいいので教えてください」

③仕事のやりがいと思うこと「仕事をこなす中で、自分がやりがいと思うことを教えてください」

④仕事でつらいと思うこと 「仕事をこなす中で、つらいと感じること、もしくは今まで感じたことを教えてください」

⑤今までのキャリアステップについて「今までのキャリアステップについてお伺いさせてください。具体的には、どういった仕事や部署を経験されていますか」

⑥今後のキャリアステップの希望について「今までの経験とは別に、今後どういった仕事をしてみたいですか?また、異動してみたい部署や取ろうと考えている資格はありますか」

⑦御社と他社の違い「御社における、他社との違いは何ですか」

⑧求める社員について「御社では、どういった社員をもとめていますか」

さて、なぜこの順番が効果的なのか、疑問に思う方がいるかもしれませんのでご説明します。この質問の流れは、個人的な内容から、徐々に会社ビジョンにつなげている構成となっています。OB訪問の前半で、あなたとOB社員との間で共感性や友好的な関係が築けたのであれば、相手は、質問を重ねるほど、より質の高い回答をしようとしてきます。

つまり、あなたにとって本当に確認したい会社ビジョンをより深く正確につかむためには、その部分は後半に持ってくるべきです。そのためには、相手も答えやすく、自分も共感を相手に伝えやすい質問を必ず前段と用意しておきましょう。

OB訪問でのベストな質問数

OB訪問でのベストな質問数は受け取る側の感覚によって様々です。著者は今までに「100の質問リスト」を当日受け取り、それに答えていったこともあります。正直まったくその就活生自身のことは覚えていません。ただ就活生が作ってきたリストをこなすこと、答えに矛盾がないように話すことに一生懸命になっていたことを覚えています。

一方で、3つだけしか質問を持ってきていない就活生もいました。時間はもちろん大きく余ってしまい、全く関係ない大学の話やアルバイトの話などをするしかなく、もったいない時間の使い方をしているなと感じ、同時に、就活生に対しては「他のことも同様に、準備不足による無駄な時間の使い方をするのだろう」と低評価となりました。

冒頭にある通り、会社のビジョンに触れるだけでなく、自己アピールをする絶好の機会なのですから、単なる質問を繰り返すだけでなく、あなたがどんな人間かを話す時間も必要です。それであれば、1時間に6個ほどを目安とし、念のため、10個ほど準備していくことが無難と思われます。

OB訪問の際に質問シートを作成した方がいいのか

就活生から、「質問シートについて作成の必要性」を聞かれることがありますが、質問シートを作成することは必須です。質問シートは、あなたが自分の思考を整理し、自分が仕事に求めることを可視化するのに大いに役に立つでしょう。

しかし一方で、質問シートをOB訪問の場に持っていくことに対しては賛成しません。なぜなら、その質問シートをこなすことに夢中になってしまうからです。なので、事前準備としては質問シートを作るものの、実際にその場へ持っていくのは、就活ノートに箇条書きの程度に収めましょう。

こういうと、就活生によっては、いきなり箇条書きしたものを「質問シート」と勘違いする人がいますが、それは違います。質問シートとは、その質問ごとに、その質問の意図、予想回答、そしてその質問を通してできる自己アピールがすべてまとめられているものです。

したがって、質問が「仕事のやりがいについて」で「お客様の笑顔」という回答が来るだろうと予測し、この質問を通し、自分自身の仕事の考え方をアピールしたいのであれば、「自分も友人にありがとうと言われると、ついつい、お願いされていたことよりもっと頑張れますね。「頑張って」よりも「ありがとう」の一言で突き動かされます。そういう仕事がしてみたいです。」と話すことができるでしょう。この一言で、OB訪問を受けた社員は、あなたにより好印象を抱くはずです。

ただ単に質問することをまとめているだけでは、あなたは社員との会話をするのではなく、会社説明会で手をあげて質問するのと同じです。ちなみに蛇足ですが、実は、就活生はあまり意識していないかもしれませんが、OB訪問を受けた社員はあなたが思っている以上に、あなたがペンを走らせている目の前のメモをのぞき込んでいます。

ここで、「熱心に聞いたことを漏らさず書いているな」「字がきれいだな」「まとめるのが上手だな」と思わせることは、自己アピールにつながります。「何を書いているのかわからないな、読み返してわかるのかな」「準備したことを読み上げているだけだな」と思わせてしまうことは、あなたにとってマイナスになってしまうでしょう。そうなるぐらいであれば、いっそ何も書かず何も見ずに、相手の目だけをみて会話をすることのほうが、ずっと好印象です。

しかし、そうなるためには、先述した質問シートの作りこみとそのシミュレーション、つまり事前練習・事前準備が必要不可欠なのです。

OB訪問をする際の事前準備

事前準備することは以下の4つです。

①OB訪問のスケジューリング

OB訪問をするまでのスケジューリングは必要不可欠です。そもそも、スケジューリングができない人というのは、就職活動全般が不安定の傾向があります。直近1年程度の予定が管理できない人が、自分の将来をプランニングすることなど不可能なのです。

OB訪問では、そのためだけのスケジューリングを実施します。相手は1週間のうち5日は働いている人なのですから、それほどスケジュールに余裕はありません。人によっては仕事中に会社近辺にてOB訪問を希望する人もいるでしょうし、仕事後の夜の時間帯での訪問を希望する人、もしくは仕事のない休日に希望する人もいるでしょう。

そのため、早めに候補日の設定を行い、相手の状況にできるだけ沿うように、自分の予定も柔軟に動かしていきましょう。柔軟に動かすには、余裕の持った行動開始と他の就職活動とのスケジューリング作業を並行させて行うことが必要です。

そして、このスケジュールで何より不確実で怖いのは、相手都合による急な予定変更です。相手側もそれはしないように考慮してくれていると思いますが、残念ながら、あなたとの約束よりも、顧客との関係を優先せざるを得ない状況が、前日や当日に発生する場合があります。そのため、志望度が高い会社であるならば、一度予定が決定した後も、念のため、先の仮予定も踏まえて、スケジューリングをしておくべきです。

事前にその話を相手にできれば、なおよいといえるでしょう。最後に、後述しますが、就職活動はスケジューリングこそがすべてであり、OB訪問は当日だけでなく、場所の事前チェック等準備が必要です。質問シートの作成期間も踏まえ、全体的なスケジューリングをしていきましょう。

②質問シートの作成

先述した通り質問シートの作成は必須です。作成方法として、まず、MicrosoftのExcelで作成することを推奨します。質問をA列にそれぞれ記載していき、B列にはその質問の意図、C列には予想回答、D列には自己アピールポイントを記載します。できるだけ多く作り、その中の10個ほどを厳選しましょう。

なお、書き方のポイントとしては、否定的な言葉は用いないことです。例えば、個人の1日のスケジュールを質問する項目で、その質問の意図が「時間外残業をあまりしたくないため」ということを表現したい場合であっても「プライベートも充実させたい」と記入すべきです。これに限らず、就職活動において、日ごろから否定的な言葉は避けるようにしましょう。

③OB社員のチェックリスト

これは、あなたが会話の中ではなく、その社員の持つ雰囲気や感性をチェックするものです。例えば、服装はカジュアルか否か、話す態度はどうか、身に着けているものはどうか等、主観や感性で項目を決めてください。一見すると、個人の外観評価と思われがちですが、これはその会社の雰囲気を知り、あなたの感性とマッチングするか確認する一つの方法です。

例えば、あなたがきっちりとした社会人を目指している場合、相手の人がジーンズにポロシャツで登場した場合、どういった印象を持つでしょうか。ほかにも、ラフな働き方を求めているのに、スーツに単色ネクタイをきっちりとしめている人が来たり、物欲の低い就活生のもとへ、高級時計が袖からチラチラと見え、その手首から甘い香水の香りが来るOB社員が現れたら、どうでしょうか。

その就活生は何かしらの違和感を持つのではないでしょうか。これらの場合、どんなに会社ビジョンに感銘を受けていたとしても、その会社にあなたはマッチしないといえるかもしれません。もちろん、会社規模が大きくなればなるほど様々な人がいることは確かです。

そのため、たった一人からこれらのことだけで判断することは危険なこととも言えますが、実は決して見逃せないポイントであるともいえます。これらはすべて感性の問題なので、時間がたてば慣れることもありますし、あなた自身の「他の人と迎合することに対してのキャパシティ」によっては、全く問題がないこともあります。

少なくともOB訪問はほんの少しの時間のため、感性で最初否定的な感情を持ったとしても、その瞬間は多少のことは許してしまいがち・忘れてしまいがちです。これらは会社のビジョンとは全く関係のないことなので、許容されがちなことなのです。

しかし、実際は何年もいる会社になるかもしれませんので、そういった自分自身の感性によるアラームを軽視してはいけません。何が心地よく感じ、何に違和感を持つのかをはっきりと明文化して項目を作り、自分自身に対し、その許容範囲を確認しておく必要があります。逆にあなたの抱いている社会人像と同じような社員が現れ、感性が受け入れることができたのであれば、あとは会社ビジョンに触れて、共感できるのかを確認することに注力すればよいのです。

④OB訪問の場所の事前チェック

忘れてしまいがちなOB訪問の場所チェックは、一番の落とし穴と言えるでしょう。実際にOB訪問を行う時間、その場所に1度は必ず行ってみましょう。初めての場合、迷子になるかもしれませんし、もしかするとその時間帯、その駅は大混雑しているかもしれません。

ありえないと思うかもしれませんが、OB訪問の「遅刻」は珍しくはありません。そのほとんどは事前チェックをしておらず、そのような就活生は、真剣に話をしてもらえないでしょう。

OB質問で好印象を与えるためのマナー

OB訪問で好印象を与えるためのマナーは「会話」と「タイムマネジメント」にかかっています。「会話」では、当然ながら敬語で話し、必ず相手の話は最初共感して受け取ります。そのときは少しぐらい大げさでもいいので、ジェスチャーも入れるといいです。

相手の話を聞きながらうなずいてみたり、質問の終わりは「ありがとうございます。」と笑顔と会話で返したり、とにかく相手を気持ちよくさせることがマナーです。あなたは話を聞かせてもらう立場なので、基本はすべて受け入れつつ、できる中で、自分のアピールを挟み込んでいきます。

もう一つの「タイムマネジメント」ですが、このタイムマネジメントをOB訪問をする社員に任せる人はNGです。相手の社員が気持ちよく話しているのを、時間が来たら必ず打ち切りなさいとまでは言いませんが、あなたの質問すべてを答えてもらうことに重点を置きすぎてはいけません。

時には柔軟に、質問の順番を入れ替えたり、アピールできるチャンスであれば質問を減らしたり、加えたりして、最終的にはちょうどの時間に始まり、ちょうどの時間におわると、相手は「タイムマネジメント」ができる人間として、好印象を持ちます。

OB訪問で避けた方がいい質問

OB訪問で避けたほうがいい質問は、あまりにもプライベートに踏み込んでいくような質問です。結婚はいつしたのか、どこに住んでいるのか、あなたのライフプラン設計のためには、確かに聞いておきたいことかもしれませんが、相手によっては不快に感じることもあるので、注意しましょう。

また、会社での昇給や昇格はもちろんひとによってそれぞれなので、キャリアステップから踏み込み、その場でその人自身の昇給や昇格情報を聞き出そうとするのは、もはや失礼ともいえます。そういった情報は、個人から聞き出すのではなく、一般的に公開されているデータなどから入手すべきでしょう。

そもそもOB訪問した方がいいのか

そもそも、OB訪問しなくていいのではないかという意見もあります。会社によっては、OB訪問は全く関知しない会社もあり、そういった会社の社員にOB訪問をしても意味はないのではないか、という考え方です。もちろん、そういった考え方を完全否定はしませんが、一般的には、すべき場合が非常に多いです。

なぜならば、「人が会社を造るという側面」と同時に、必ず「会社が人を創るという側面」が、日本企業においては数多くみられるからです。あなたの知る会社の多くは、「人」に対し、多くの投資をします。社員というのは、必ずその会社のビジョンに沿った育成をされ、結果を残しているものです。

それは、その人のキャリアステップのみならず、話し方、雰囲気、価値観にも影響していきます。それを感じ取るというのは、直接対話以外は難しいでしょう。個人を通して、会社のビジョンに触れる機会というのは、どんなにネットの情報があふれかえっても、OB訪問以外にはないのではないでしょうか。 ただ、OB訪問ばかりに力を入れるばかりに、肝心の面接や企業研究に時間がつくれないことや、いろいろな情報に振り回されて、就職活動全体のスケジューリングが上手くできなくなってしまうことは本末転倒です。

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