【業界研究】レジャー・エンタメ業界の現状・動向・課題について

業界の現状

「レジャー業界」と「エンタメ業界」は多くの企業が参入しているため、はっきりとした境界線はなく、その構造も複合的なものとなっています。

ただ、どちらの業界も余暇を楽しむための施設やサービスを提供し、人に楽しみをもたらすという点では共通しているので、レジャー・エンタメ業界と一括りにされることが多いようです。

近年では、レジャー業界・エンタメ業界ともに、ホスピタリティを重視し、老若男女すべてを対象としたサービスを強化しており、その市場規模の大きさや、さまざまな産業と提携・融合していくことが可能であることからも、今後の成長が期待される分野となっています。

レジャー業界

遊園地、博物館、動物園、水族館などによる観光を中心としたレジャー施設がレジャー業界の主要産業になります。遊園地はテーマパーク化しているものも多く、入園者はキャラクターや世界観を楽しむことができるようになっています。

主なレジャー施設は、「東京ディズニーリゾート」と「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」という2大レジャー施設を中心に、「ハウステンボス」「東京ドーム」「よみうりランド」「富士急ハイランド」「スパリゾートハワイアンズ」などが挙げられます。

エンタメ業界

レジャー業界が観光を中心とした体験を重視しているのに対して、インドアで一人でも楽しめるのがエンタメ業界の特徴となります。ゲーム、音楽といった産業がその代表です。

ゲームは、専用機で遊ぶ家庭用ゲームとスマートフォンで遊ぶスマホゲームがあり、スマホゲームはゲームに関心がなかったような女性ユーザーも取り込んで市場を拡大しています。

ハード開発の「任天堂」「ソニー・インタラクティブ・エンターテインメント(SIE)」「マイクロソフト」。

ソフト開発の「カプコン」「スクウェア・エニックス」「バンダイナムコ」「セガサミー」。

スマホゲームの「ミクシィ」「ガンホー」「コロブラ」、ブラウザゲーム中心の「グリー」「DNA」「モブキャスト」といった会社があります。

音楽は、「エイベックス」「ソニー」「ユニバーサル」といったレコード会社が3社で市場の約4割を占め、「アップル」や「レーベルゲート」といった音楽配信、「タワーレコード」や「新星堂」といった小売がそれに続くという構図になっています。

基本情報

レジャー業界

  • 市場規模:2兆3353億円
  • 労働者数:41,460人
  • 平均年齢:42.2歳
  • 平均勤続年数:17.6年
  • 平均年収:636万円

エンタメ業界

ゲーム業界

  • 市場規模:2兆9800億円
  • 労働者数:24579人
  • 平均年齢:38.0歳
  • 平均勤続年数:8.0年
  • 平均年収:867万円

音楽業界

  • 市場規模:2979億円
  • 労働者数:約7000人
  • 平均年齢:38.3歳
  • 平均勤続年数:11.3年
  • 平均年収:682万円

レジャー施設、ゲーム、音楽を比べると、音楽の市場規模が際立って小さいことがわかります。そして、レジャー施設の平均勤続年数が17.6年と長く、ゲームの平均勤続年数8.0年の2倍以上もある点が目を引きます。

仕事内容

レジャー業界であれエンタメ業界であれ、その仕事内容は施設や会社によって大きく変わり、さまざまな職種がありますが、どのような職種にしても、本質的にはサービス業であることに変わりはありません。

レジャー施設では単に客の前に立つというだけではなく、さまざまなスタッフと力を合わせながら、施設全体を運営していくという意識が必要になります。

業界シェアランキング上位3位

1位:SIE:1兆5519億円
2位:任天堂:5044億円
3位:オリエンタルランド:4662億円

平均年収ランキング上位3位

1位:スクウェア・エニックス:1374万円
2位:バンダイナムコ:938万円
3位:SIE:859万円

業界の動向

レジャー業界

レゴランド・オープン

2017年4月、名古屋にレゴランド・ジャパンがオープンします。

誰もが一度は遊んだことがあり、世界中で愛され続けているおもちゃ「レゴ」をテーマにした日本初上陸の屋外型キッズテーマパークとなります。レゴランドは7つのエリアで構成され、様々なレゴの体験や、40を超えるアトラクション、ショーを楽しむことができるようになるとのことです。

エンタメ業界

好調のPS4と苦戦のWii U

PlayStation4が国内販売台数200万台を突破し、依然として好調を維持しています。人気ゲームソフト『ドラゴンクエスト』の最新タイトルもPlayStation4での発売が決定しており、ゲームユーザーの期待が高まっています。

一方で、Wii Uの苦戦は続いています。『Splatoon』や『マリオカート8』といったゲームソフトはヒットしたものの、Wii Uの新たな普及促進をもたらすまでには至っていません。

スマホゲームがゲーム市場を牽引

2015年に国内380万ダウンロードを達成した『パズル&ドラゴンズ』や『モンスターストライク』、『LINE:ディズニー ツムツム』などは依然として人気が高く、ランキング上位を維持しています。

音楽は定額聴き放題サービスが本格化

2015年にAWA、Line Music、Apple Music、Google Play Music、Amazon Prime Musicと大手企業が提供する定額聴き放題サービスが複数開始されました。ガラケーと呼ばれる携帯電話向けの着メロ、着うた配信の激減により2009年から減少を続けていた音楽配信市場に明るい兆しとなるか注目を集めています。

市場動向

レジャー業界

レジャー施設は、東京ディズニーリゾートとユニバーサル・スタジオ・ジャパンを中心に、市場全体が右肩上がりの成長をしています。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは2015年に来場者数が過去最高の1390万人を達成し、東京ディズニーシーの1360万人を抜き、世界4位になったと発表しました。

東西2大テーマパークは、2015年には大人1日券の価格を7300円前後にまで値上げしており(2000年は5500円)、市場の伸びを背景に入園料の値上げを行なっていることが市場拡大の一因となっています。

エンタメ業界

国内ゲーム市場規模は2015年までに6年連続で増加し、過去最高の売上を記録しています。スマホゲームを中心としたオンラインゲームはここ5年間で3倍近い市場規模に成長し、それに押される格好で家庭用ゲームは縮小が続いています。

CDなどの音楽ソフトの生産金額は、前年比微増の2544億円で、ピークだった1998年の半分以下にまで落ち込み、依然として音楽産業は厳しい状況下にあります。

有料音楽配信も471億円と前年に比べ8%程度の伸びはみせているものの、まだまだ市場規模が小さく、音楽産業の復権にはまだまだ遠い道のりとなっています。

業界の課題

レジャー業界

訪日客や家族連れへの対応改善が必要

円安や観光推進の取組みにより、1年間に海外から日本を訪れる旅行者が1300万人を超え、観光として国内のレジャー施設を訪れることが多くなっていますが、東京ディズニーリゾートとユニバーサル・スタジオ・ジャパンといった大手を除いて、その訪日客への対応が行き届いているとは言えない状況です。

そして訪日客だけではなく、若いカップルから、幼児や高齢者を含む家族客まで客層はさらに多様化しており、こうした新しい客層に対するハード・ソフト面での対応が大きな課題となっています。

エンタメ業界

不祥事を続けるスマホゲーム業界

2012年に社会問題となったコンプガチャ問題を業界はいまだに解決できていません。

オンラインゲームでは、稀少アイテムやキャラクターを得るための仕組みとして課金制のガチャガチャが用いられていますが、レアアイテム欲しさに何度も課金してガチャを使用するユーザーがいて、この課金がゲーム会社の利益になっています。

アイテムをコンプリートするためには何十万も課金しなくてはいけないケースも発生して社会問題になりましたが、このやり方を踏襲するゲーム開発会社が依然として多く、問題視されています。

サイバーエージェント系列のサイゲームス社提供のソーシャルゲーム「グランブルーファンタジー」でもこの問題が繰り返され、改めて法改正とガイドラインの見直しが必要とされています。

定額聴き放題サービス

音楽の定額聴き放題サービスはどのサービスとも、無料のトライアル会員は確保できているものの、課金サービスに継続して加入するユーザーをどれだけつなぎとめられるかはまだ未知数の状態です。有料化を促し、定額制サービスを日本の音楽文化に定着させられるかがこれからの大きな課題となっています。

業界の今後の将来性

レジャー業界

リピート率が大きな鍵

多くのレジャー施設の全国的な知名度や来園者の増加が、ここ数年の市場拡大をもたらしました。しかし、このことは同時にレジャー施設というものがこれまでとは違う段階に入りつつあるということを指し示しています。

つまりレジャー施設の楽しみ方が、何度訪れてもその度に楽しむことができるかどうかという点に変化しているということです。

これまでと同じように運営しながらも、これまでとは違う運営をしていかなくてはならず、そのためには新しいアトラクションやイベントが必須になるのはとうぜんのこととして、職員自身の能力アップや人材育成もさらなる発展に欠かせないものとなっています。

エンタメ業界

任天堂の次世代ゲーム機「NX」

任天堂はWii Uの低迷と、業績回復の打開策として次世代ゲーム機、通称「NX」の開発を発表しています。OSにAndroidを搭載するなどさまざまな噂があるNXですが、任天堂にとって起死回生の一手となるか注目を集めています。

そして、『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』『スターオーシャン』『モンスターハンター』といった人気シリーズの最新作も含め、ソフト面でもコンテンツを充実させていく必要があります。

スマホゲームはこの波を維持できるか

スマホゲームはもともと開発費をかけずに制作されていたものが多かったのですが、それが近年の市場の拡大とともに開発費が増加している傾向にあります。最近のランキングの上位に入っているようなゲームはほとんどがある程度の開発費をかけられて制作されたものです。

つまり、ゲームを新規開発しても、ある程度の開発費をかけなければヒット作を作ることが困難な状況となってしまっています。

しかし、ゲーム市場には何が当たるかわからないというギャンブル的要素もあり、『ねこあつめ』のようなシンプルなゲームでもヒットすることがあるので、まだまだ市場拡大の可能性は存在すると言えます。

音楽はさらなる多角化を

さまざまな定額聴き放題サービスの普及や、Youtubeなどの無料ストリーミングサイトで権利者側に広告収入が配分されるようにしていくといった仕組みづくりも必要ですが、音楽ビジネスを多角的に捉えて総合的に収益化していく必要があります。

音楽配信サービスからコンサート参加を促し、コンサート市場も含めて音楽市場全体を拡大していくことが生き残りへの最善策となるでしょう。

おすすめの業界研究本

『日経業界地図 2017年版』

日本経済新聞社の記者が徹底取材をして、日本の180業界の最新動向や課題、将来の見通しを解説しています。企業間の相関図、企業・製品のシェア、業界のトレンドを示す表やグラフがビジュアライズされており、業界のことが一目でわかるようになっています。業界研究をするにはまず目を通しておきたい1冊です。

『会社四季報 2017年 2集春号』

国内の全上場企業の業績予想を中心に、所在地から財務情報まで、会社のことを知るのに欠かせない情報をまとめたハンドブックです。就職活動における業界研究から、株式投資といったビジネスユースに至るまで幅広く使えるのが人気の理由です。

『ゲームクリエイターの仕事』

ゲーム業界について詳しく書いてあるので、就職学生の業界研究にもおすすめの1冊です。据え置き型のゲーム機だけではなく、スマホゲームやオンラインゲームに関する説明が多いのが大きな特徴となっています。

業界研究をすれば、就活の戦い方がわかる

いかがでしたでしょうか。

この記事だけでも、業界の展望や各企業の力関係など、様々な発見があったかと思います。業界研究をせずに企業だけを調べても、業界全体の流れがわからず、狭い視野での企業研究になってしまいます。

自分の志望する業界は、かなりの時間を割いてでも研究するべきでしょう。

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