面接で最近読んだ本を聞かれた際の答え方|読んだ本がない時の対処法

面接で最近読んだ本を聞かれたときの答え方

就活で定番の質問の一つが「最近読んだ本は?」というものです。本はある程度、理知的な人でないと日常的には読まないものですが、選ぶ本によってその人の「興味の対象・方向性」だけでなく「人柄」「思考の仕方」などまで推測することができます。

「最近読んだ本」について答えるときは以下のフレームワークに従ってください。

①私が最近読んだ本は○○です

②この本は~という内容の本でした

③この本の内容についてわたしは・・・と思いました/と考えます

④この本から△△を学びました

まず当然のことながら読んだ本のタイトルから始め、内容を簡潔に紹介します。そして内容に関するあなたの感想や考えを述べましょう。そして最後はその本から学んだことで締めます。

面接で最近読んだ本を聞かれたときの回答例

「最近読んだ本」を聞かれたときの回答例は以下のようになります。

回答例①

私が最近読んだ本はジャレド・ダイアモンド著「銃・病原菌・鉄」です。世界的なベストセラーになった本書は、現在の人類に見られる人種間の経済的、文明的格差は人種間の能力差に起因するものではなく地理的な要因を主とする偶然的要素に起因するものだと説きました。

著者が主張する進化生物学的、文化人類学的な根拠について私は門外漢なので批評しかねますが、根拠から結論に至る展開には無理は感じられずすんなりと受け入れられました。本書に対し欧米を中心に非論理的な反論が湧き起こり、このことは人種差別が我々の想像ほど容易には消えておらず、根底に深く根付くものだと知らしめるものでした。

人種間のみならず人が他者に潜在的に抱える差別意識をこの本を巡る議論から学ぶことが出来ましたし、この本の内容単体としては「物事の繁栄は一義的な要因に求められるほど単純ではないし偶然性が強く支配するものである」ということを学ぶことが出来ました。

回答例②

私が最近読んだ本は杉山正明著「遊牧民から見た世界史」です。従来のローマ・中華という東西文明の中継地点でその介在に務め、時折資源を求めて略奪の大移動を行うといった「野蛮人」のイメージが専門家の間でも定着しつつあった遊牧民観を一変させようとする意欲作でした。

私の本書を読むまでの遊牧民のイメージは「貧しい文化」と「略奪」というステレオタイプかつ差別的なものでした。遊牧民が東西文明の仲介点どころか自らが文明の発信源となって歴史を作り出し、中国史の大半に創造的な影響を与える存在であったと知り、歴史は記録する側によっていくらでも恣意的なものとされてしまうことを実感しました。

また、自身があまり知らない事象とであったとしてもその事象について一視点のみから解釈するのではなく、多視点から解釈しなければ実像の把握から遠ざかるということを学びました。

面接で最近読んだ本を聞かれたときの注意点

「最近読んだ本」を聞かれたときには以下のポイントに注意しましょう。

①「最近本を読んでいません」とは絶対に言わない

最近本を読んでいないという場合の回答方法については後述しますが、この回答だけはやめましょう。「最近読んだ本はありますか?」と質問されて、「いいえありません」と答えるのはコミュニケーションとして失格です。

「本を読まない」なりに会話を続けるために話題に繋げていくのがマナーです。「最近本を読んでいない」ならばそれなりに話を繋げていくようにしましょう。また似たようなNG回答に「本は好きではありません」もありますので注意してください。

②「読んだ本」にマンガ・雑誌を挙げない

「最近読んだ本は何ですか?」「好きな本は何ですか?」といった「本」についての質問の回答にマンガや雑誌を挙げるのはやめましょう。マンガは日本を代表する文化の一つとして定着しているとはいえ、「マンガ=娯楽」の図式が一般的に成立しており、勉強のための知的メディアの側面を持つ「本」とは認識されていません。

また雑誌の中には「現代思想」や「諸君!」「Foreign Affairs」などのように高度な議論が展開されるオピニオン誌、学術誌もありますが「本」と言った場合には「雑誌」は含まないのが一般的ですからこれもまた避けましょう。

③本についての自身の感想や考え、学んだことを必ず述べる

「最近読んだ本」のタイトルと内容だけを述べて終わってはいけません。必ず自身の感想・考えとその本から学んだことを述べるようにしましょう。これらを述べることによってあなたの「理解力」「考え方の個性」「自身の考えをまとめる能力」「物事から学ぶ姿勢」をアピールすることが出来ます。就活においては「すべての質問が自己アピールの場だ」というぐらいのアグレッシブさで行きましょう。

面接官が最近読んだ本を聞く理由

面接において「最近読んだ本」が問われる理由は以下の4つに集約されます。

①緊張をほぐすための世間話の一環
②就活生の興味の対象・方向性をさぐるため
③就活生の一般教養・知的水準をさぐるため
④ビジネス上、必要となる会話スキルを見るため

採用担当者にもよりますが「最近読んだ本」の種類や内容についてはそこまで重視はされません。ただし、面接している企業の業務内容や業界に関する本なら評価はまた別です。難しい哲学の本を読むからといって企業の業務を人一倍こなせるとは限りません。

質問をされる就活生側としてむしろ重視すべきは④「ビジネス上、必要となる会話スキルを見るため」です。就活生が読んだ本を採用担当者が必ず読んでいる、知っているわけはありませんから、本の概要を説明し自身の感想・考えを簡潔に述べる必要があります。相手が知らない情報をまとめて簡潔に相手に伝える、というビジネスの場で必要とされる会話スキルを見るのに「最近読んだ本」という題材はもってこいなのです。

すぐ上で「最近読んだ本の種類や内容はそこまで重視はされない」と書きましたが、面接している企業や業界に関する本は別です。勉強熱心で向上心が強い、その上興味の方向性が企業の事業と一致している、と高評価をもらえることでしょう。
その際に、
①教科書的な専門書・技術書などの実用的なノウハウを学ぶための本
②実用面からは少し離れてユニークな視点から業界・分野を語る本
の2タイプをそれぞれ挙げてみましょう。

実用的な知識・ノウハウと教養的かつ大局的な視野の両方を習得しようとする知的なタフさをアピールできます。

最近読んだ本がない場合の対処法

最近読んだ本がないという場合にはどうすればよいのでしょうか。「面接官が最近読んだ本を聞く理由」で述べたように大事なことは「読んだ本」ではなく「初対面の相手と本の話が出来るか」ということです。ですので「最近は本を読んでいないから答えられない」などと考え込む必要はありません。

「最近は就活で忙しいもので全然本を読む時間も無いのですが、最後に読んだ本は○○でした。この本は~」というように軽やかに答えていきましょう。もしくは「最近」の範囲が指定されていないことを良いことに自分の好きな本、答えやすい本をそ知らぬ顔で答えても良いでしょう。何度も言うように大切なことは面接官と「本」の話を上手く出来るかどうかなのです。

面接で回答するのにおすすめの本

最後に面接で回答するのにおすすめの本をご紹介します。硬派なものが多いですが、書籍好きの採用担当者ならば名前は必ず知っているであろうメジャーなものを集めました。

①「利己的な遺伝子」(リチャード・ドーキンズ)

「生物が進化するために必要なものは?」「親から子には何が遺伝するの?」と聞かれたら誰でも「遺伝子」と答えますがこの本が世に出なければそうはならなかったでしょう。「進化」と「遺伝子」を結び付けて人類の生命観を180度転回させた名著です。進化生物学の難解な議論を数式を用いずに説明する手腕も超一流です。

②「生物と無生物のあいだ」(福岡伸一)

「生物」と「無生物」の違いは何なのか生物学の歴史的な議論をたどりながら著者独自の「動的平衡」という発想へ繋がっていきます。読み終えたころには「生物」の議論を「無生物」にも適応させたい誘惑に駆られるでしょう。新書ですのでボリュームは少なめで読みやすいです。

③「銃・鉄・病原菌」(ジャレド・ダイアモンド)

最近読んだ本の例で取り上げましたが、世界中に議論を巻き起こした名著です。欧米先進諸国いわば白人文明圏とアフリカの貧困国ーすなわち黒人文明圏とのあいだには生物学的な能力差は一切無く地理的な要因を初めとする偶然的な要素が重なって今の格差が出来上がったのだという本書は、先進国の白人の中に眠っていた人種差別意識を呼び覚まし、世界中でバッシングが起こりました。

④「21世紀の資本」(トマ・ピケティ)

21世紀の現代社会が抱える経済的な問題についてのフランス発の解釈です。労働が作り出す資本よりも投資が作り出す資本の方が大きいものであると簡単に言えばそう主張する本なのですがボリュームがありますし難解ですので簡単な解説本を代わりに読んでも構いません。著者の思想自体は確実に21世紀経済学の1大潮流をなすものですから無視できません。

⑤「罪と罰」(フョードル・ドストエフスキー)

ここまで全てノンフィクションの学術書ですので小説の代表例でこれを挙げます。自意識過剰のあまり殺人を犯した青年が純真無垢な少女の自己犠牲の精神に触れることで魂が救済される話です。同じ著者の「カラマーゾフの兄弟」も名作です。小説とはいえ気軽には読めないレベルかもしれませんが読んだら確実に何かを学べることは確かです。

⑥「人間失格」(太宰治)

ここに挙げた本の中で最も短く100ページもない分量ですので気軽に読めます。世間の人と根本的に違ってしまっている「わたし」が周囲におびえかつ周囲を振り回し快楽に溺れ破滅していくさまを幼少時から回想という形で描いています。短いながらもパンチが効いた大作ですので、就活を機に読んでみることをおすすめします。

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