エントリーシートでの「学業」の書き方・例文|面接官が見ているもの

エントリーシートでの「学業」についての書き方

大学生の本分は何といっても学業です。エントリーシートで自身の学業方面の頑張りをアピールしたい就活生は多いことでしょう。研究職の場合は就活生の能力に直結するものですし、研究職以外であったとしても面接で聞かれないことはありません。エントリーシートにおける「学業」の有効なアピール方法についてご紹介します。

研究内容についての書き方

研究職における「学業」は他の業種に比べて入社後の仕事内容と関連するために専門性を求められる傾向があります。そのためエントリーシートの段階から、自身が大学で身に着けた専門的な知識や実験器具の操作技術、研究を的確に進めることのできる計画性などをアピールしていく必要があります。

ただし、専門性以外にも「専門的な内容をいかに初見の人間に分かりやすく伝えるか」という物事を適切にまとめる能力、コミュニケーション能力が重要視されることに注意してください。

「専門的な内容をいかに初見の人間に分かりやすく伝えるか」ということは研究職以外の職種の就活生にとっては最も大切なポイントになります。ケインズ理論やマクロ経済学の知識があったとしてもそれは営業職の普段の仕事には直結しないように、大学で得たアカデミックな知識が企業に入社してからの業務に直結しないのならば面接官は「学業」の説明を通して就活生の地頭の良さを図ろうとします。

大学で勉強したアカデミックな知見が会社で仕事をする上でどう役立つか、日常生活ではどう生かせるか、社会問題の理解にどう役立つか、などといった観点から説明することができれば「この学生は大学で勉強したことの活かし方を知っている」という評価を得ることができるでしょう。

また、「学業の詳細な内容よりも分かりやすさ」というように上には書きましたが、中には研究職以外でも学業についての詳細な説明を求められる会社もあります。

例えば、「キャノン」でのエントリーシートには、
学業について。あなたの大学での研究テーマまたは特に力を入れている学問は何ですか。また、その研究テーマ、学問にどのように向き合っているか、具体的に記載してください。(その学問の魅力、取り組み事例、そこから得たことなど)
というように例年、就活生の「学業」に関する出題があり、学生の本分である学業に力を入れて取り組んでいる人を評価すると明言しています。

研究職以外でもこのような場合もありますので、過去のエントリーシートや企業の就活生向けHPをチェックするなどして「企業が欲しい人材」の傾向を把握するようにしましょう。

自由度の高い「学業」の質問の答え方

「学業」を問う質問で一般的に多い形式は「あなたが大学で学んだことをアピールしてください」「あなたの大学における研究分野を教えてください」といったものです。細かな指定がない分、自由に文章を構成することができますが、この際に重要なのは以下の3点です。

その分野・テーマを選択した理由・きっかけ

テーマ・課題に対してどのような取り組みをしたのか

その分野・テーマの研究から得られたこと、またそれが現実生活でどのように役立つか

この3点からなるフレームワークに従って文章を展開させていきましょう。文学部の国文科で営業職に応募したりする場合など、企業の業務と「学業の内容」が関連の無い場合には、特に③の主張に力を入れるようにしましょう。先述したように理系の研究職や企業側から「詳細な説明」を求められていない場合は専門用語を多用することは避け、「いかに自分の研究分野を知らない人に伝えるか」に集中しましょう。

また企業における業務は課や部などでチームを組んで行うことがほとんどです。ですからゼミなどで複数人で行った研究やプレゼンなどの取り組みについて積極的に書いていくことで自身の「周囲と協力するスキル」「チームプレーの経験」などをアピールすることもできます。

エントリーシートで学業について書くときの例文

では、これから実際にエントリーシートで「学業」をアピールする例文をご紹介していきます。
①学校の勉強
②ゼミ
③学校での研究
④資格取得
の4種類に分けてそれぞれのケースを見ていきましょう。文字数ですが大抵の企業では200~300文字、キャノンのようにしっかりと訊いてくる企業で800~1000字といったところです。

1:学校の勉強をアピールしたい場合の例文

例文①:248文字

私は高校時代に公民と倫理が特に好きな科目だったため社会学部に入学しました。大学の講義で出てきた題材では、マックス・ウェーバーが開拓した政治における権力についての考察が特に興味深かったです。

そのため卒業研究も「マックス・ウェーバーの政治論への21世紀的アプローチ」という題で、彼の政治論を現代の国際政治に当てはめて比較考察してみました。人間の集合体である点では企業も一つの社会であると言えます。ですから企業の直面する事態についても私の学んだ社会学から有効なアプローチを模索することができると思います。

例文②:402文字

私の大学は1・2年次は全般的な教養課程で3年次から専門課程を決める制度であったため、2年間の間に自分の興味がある分野を模索することができました。入学時は文系で入学したものの、環境問題に関する興味から理学部の環境資源学科に専攻を決めました。

文系からの理系転向だったため生物や化学、数学の単位を取るのに苦労しましたが文系の分野である法律や社会制度の分野は得意であったため勉強会で同級生を前に講義したりもしました。理系科目に慣れるための勉強漬けの毎日でしたが、おかげで以前の自分に比べてかなり知見が広がりました。新聞やニュースで科学系の話題が出てきても原理から考えることができるようになったのは喜ばしいことです。

地球環境への配慮や資源の有効活用、廃棄物の対処法などは現代の企業が避けては通れない問題となっています。貴社に入社しました暁には「環境資源」に関する観点を持ちながらプロジェクトに関わっていきたいです。

2:ゼミをアピールしたい場合の例文

例文①:363文字

私は漢方などで用いる生薬の研究をしたいと常々思っていたので和漢医薬の研究で知られる○○大学薬学部にしました。大学には漢方を研究しているゼミが3つあって私はそのうち、最も生薬を扱っているゼミに希望通り配属することになりました。普段の授業の後でゼミの研究室で実験を行うのが日課でしたが、半年に1度行われる学部発表会のためにゼミの生徒、教員が一丸となる雰囲気が好きでした。

卒業論文もゼミの同期の中で同じ生薬を研究対象としている人と一緒に作成しました。自分で調べても分からないことがあったり、実験が失敗した理由が見当もつかないときなど、その時部屋にいる同期や先輩、教員みんなで考えて答えに向かってアイディアを出し合うので、チームワークの良い例を体験することができました。貴社でもチームワークを大切にして、課題達成に励んでいく所存です。

例文②:435文字

私の所属していた学部は定員数もゼミの数も多いため、ゼミは希望制ではなくランダムに割り当てられていました。私が割り当てられたのは英文科の中でも英語圏の民俗学を扱う教授のゼミでした。

私はシェークスピアなどの文学作品の研究をするのだと思っていたのでゼミに配属されたばかりの頃は何が何だか全く分かりませんでした。しかし毎月の課題図書に指定される民俗学の洋書や参考図書として推薦された日本の民俗学の本を読み比べていくうちに日英両国の国民意識の相違点が民間伝承にも色濃く出ていることに気づきこの分野が面白くなってきました。

卒論作成は5冊の洋書、20冊の日本語で書かれた専門書を元にしてしっかりと時間をかけて取り組んだので、学部の優秀者表彰も頂くことができました。自分が興味を持っていない分野も、それは単に知識がないだけであって、少し手を伸ばせばいくらでも面白さが詰まっていることを学ばせてくれたゼミ生活でした。社会人となってからは仕事を通して面白さを見つけていきたいと思っております。

3:学校での研究をアピールしたい場合の例文

例文①:977文字

私は大学で国文学を専攻しました。高校時代に一番得意だったのが古文でした。それがきっかけで大学は文学部にして、私の好きな作品である「今昔物語」などの中世文学の研究で有名な教授のゼミに入りました。高校時代から説話文学は暇を見つけては読んでいたので大学2年次までに著名なものはあらかた読んでいました。

卒業研究の題材は「中世説話文学に見られる中国民間伝承の影響」にしました。国内の著名な作品を読んでいるうちに気づいたのですが、著名な説話集どうしスジが同じ話、同じ結末を迎える話、登場人物が多少変わっている以外の構造が同じ話など類似するケースがかなり多いのです。

私は中世文学に対して影響力を持っていた中国文学について学ぼうと思いましたが当たるべき文献が膨大だったため、同じ学部で中国文学を専攻している友人に協力してもらうことにしました。友人も同じような民間伝承を卒論のテーマにしていたので、学部の許可も経て共同研究という形で双方の得意分野を融合して論文にしました。教授からは「グローバルかつユニークな視点から、中世文学を論じている上に引用文献の選出も優れている」という評価をいただきました。

私の専攻分野である国文学は、一見現実の世界には役に立たないように思える分野ですが、私はそうは思いません。国文学が扱う作品は主に400年~1200年前の作品がほとんどですが、それほどの時が隔たっていても人間一人一人が考えることにはさほど大差はないのだということを学ぶことができます。

特に私が専門としていた中世説話文学などは、飢饉や疫病への不安、神仏にすがりたいという思い、モラルを取るか実益を取るかという葛藤、政治や行政に対する不信など当時の庶民が抱いていたネガティブな感情が反映されているため、とても昔に書かれていたとは思われないの生々しさがあります。こ

のような説話から学べる世間知、処世の教えというものは、現代の社会問題や身近な問題についても適用が可能です。「現代の一個人としての私」からは離れた価値観・時間軸から問題を考えるために過去の文学作品の内容に解決策のヒントを求める習慣がいつの間にか身についていました。

このようなアナロジー(類推)の能力が、私が国文学を通して得た最大のものです。貴社に入社できました暁にはこのアナロジーを駆使した思考で問題解決に役立てようという所存です。

例文②:548字

私の研究内容は今日の自然科学と人文科学の乖離を象徴する事件である「ソーカル事件」についてです。

人文科学の専門家が論文を執筆する際、きちんと理解していないにもかかわらず自然科学の用語や概念、数式を使いたがる風潮を皮肉るためにある物理学者が、数式も用語も滅茶苦茶で意味をなさない論文を「人文科学風」に仕立てて権威ある専門誌に応募したところ掲載どころか重鎮の賛美まで受けてしまい、その後に種明かしがされると学会や大学の枠を超えて大騒ぎとなった事件です。

講義でこの事件を知った私はこの問題構造はどのような組織、社会にも起こりうるものではないかと考えて、卒業研究のテーマとしました。自身が表面的にすら理解していないにもかかわらず、持論の補強に使えそうだと無理な援用を繰り返す結果、その学会内では本来の意味とは違う意味が再定義されてしまう、これにカオス理論を合わせた解釈を論文にしたところ、教授からは「興味深い題材にさらにカオス理論を盛り込んだことで画期的な論考である」という評価をいただきました。

私の考察内容は社会問題に適応可能なだけでなく、私個人の人生にとってもこれから役立つものではないかと思っております。貴社に入社でき、業務に就く際にはまず現場の徹底した「理解」から取り組んでいこうと思っております。

4:資格取得を頑張った場合の例文

例文①:486文字

私の大学は基本的にカリキュラムは緩く、学生は自主的に余暇を使って資格を取る風潮があります。私は幸い部活に所属していなかったため大学の勉強とアルバイト以外の時間を「弁理士」の取得に充てました。

法律系の資格の中でも難関と言われるだけあって1年次に初めて受験したときは一番初めのマーク式で落ちてしまいました。2年次にはマーク式は受かったもののその後の記述試験で落ちてしまい、最終試験へは行くことができませんでした。翌年、3年次で受験する時には学校の授業も単位をあらかたとっていたためさらに試験対策に時間を割くことができました。

記述式と最終試験のために過去問・参考書と通信講座を使い、毎日演習を行いました。また基本となる特許法・実用新案法・意匠法などは在宅時はスピーカーで、通学時はイヤホンで常時聞くなどして重要な条文は暗唱できるまで覚えこみました。そのかいもあって3度目の受験で合格することができました。

日本はまだ他の先進諸国に比べて知的財産に関する認識が低いとされています。私の知的財産に関する知見、弁理士の資格はきっと貴社の製品開発の現場で役に立つものだと自負しております。

例文②:554文字

私は高校時代海外情勢に興味があるにもかかわらず英語が苦手であったため、大学ではTOEICスコア750以上を在学中に取得しようと決めていました。始めたばかりの頃は暇を見つけては大学受験の参考書などで英語の基礎学力をつけようとしたのですが、「資格試験なので過去問を解いたほうが早いのではないか?きっと試験勉強の中で英語力は上がるはずだ。」と思い過去問を解いて分からないところを参考書で徹底的に見直すという形に変えました。

2年次までは半年に1回のペースで受けていたのですがなかなかスコアが上がらず600台前半どまりでした。試験慣れしていないのも原因だろうということで2か月に1回受験する方針にしたところ、ようやく効果が表れ始めたのかスコアは700前後まで上がるようになりました。こうなるともうどのようにすれば点数が上がる勉強法なのかが分かってきたので順調に進めることができ、直近に受けた最後の結果はスコア800です。

3年間ひたすら一つの試験に向き合う経験が初めてだったので、勉強法、モチベーションの維持、メンタルトレーニング、計画の立て方など多くのことを実地で学ぶことができました。貴社に入社することが叶いましたら、単なる英語スキルのみならず、試験勉強の中で得た知見、スキルを日々の業務の中で活かしたいと思います。

エントリーシートで学業について書くときの注意点

エントリーシートで学業の頑張りをアピールする際には以下の項目に気を付けましょう。

抽象的な内容で終わらせない

これは「学業」以外に「アルバイト」や「部活」などのトピックに関しても言えることなのですが、「○○を頑張りました」「必死に取り組みました」とただ主観的、抽象的な表現だけでは努力の成果が見えてきません。「学校の成績は全科目の8割で優を取りました」「卒業研究のプレゼンが表彰されました」「簿記1級を取得しました」といった客観視できる成果を見せつけてこそ有効にアピールができるのです。

専門的な内容で自己満足しない

先述したように企業でこなしていく業務と就活生の専攻分野、研究対象が重なることは(理系の研究職を除けば)ほとんどないことでしょう。専門的な内容は企業側から求められない限りは適切に言い換えるなどして、初見の面接官が見ても「この分野のこういうトピックの研究をしたのか」と分かりやすい文章にしましょう。専門用語をなるべく控えるか(文字数を考慮しつつ)解説を後ろにつけるなどすると分かりやすくなります。

必ず「オチ」を設ける

「自分の性格PR」などの欄とも重なりますが、ただ「○○を研究しました」という内容では、「学業」と「企業への熱意」がつながりません。「学業」への頑張りを通して得たスキルや知見、専門的な知識、情報収集力などが入社後に活かせるものだとアピールすることで「企業への熱意」を示すことができます。

企業の業務に活かせそうなスキルが思い浮かばなければ、「○○を研究する中で日々感じた新しい世界を知る喜びを、貴社で働く中でも感じてみたいと思います」など「大学では『学問』に励んだ、次は企業だ」というようなオチにするのもありと言えばありです。いずれにせよ「オチ」は必ず設けて「入社後のビジョン」を示すようにしてください。

学業を通して面接官が見たいものとは

何度も書いているように「学業」について書く欄であっても、そこで面接官が見るのは「学業」そのものだとは限りません。理系研究者や「学業を重視する企業」以外の場合は業務と重ならないこともありますから「学業」を通して別のことを見ようとします。

リクルートの「就活白書2017」において「学部・学科/研究科」を重視する企業は調査対象の約1200社のうち21%、「大学・大学院で身に着けた専門性」は18.5%となっています。

この調査では、
1位は「人柄」で92.9%
2位は「自社への熱意」76.1%
3位は「今後の可能性」68.8%
となっています。

このことを考えると「学業」について語りながらも「物事に取り組む姿勢」「思考の柔軟さ」「ゼミや教授との協調性」そして「専門的な話題を的確に要約できる地頭」をアピールすることができるかどうかがカギになると言えます。

「学業」は大学にいる目的なのですから、ある意味「部活」や「アルバイト」と違ってその努力をアピールしすぎるあまり「こちらに熱を入れすぎて本業がおろそかなのではないか」と疑われる心配も全くありませんし、「真面目」という評価も得ることができます。「学業」についてエントリーシートを書く際には多角的に攻めていくビジョンで臨むと内定も近づくはずです。

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